What is Kasama-yaki?

笠間焼は、日本の茨城県笠間市で作成される陶磁器です。鉄分を多く含み、粘り気のあるがめいろ粘土から作られており、汚れに強く、丈夫なのが特徴です。絵付け技法としては、「流しかけ」や「重ね書き」などが採用されています。産地である笠間市には、250年の笠間焼の歴史と自由な風土があり、それぞれの陶芸家が個人の個性や思いを表現するのを後押しします。江戸時代から続く伝統と質の高さを維持しつつ、現代のモダンさを取り入れて変化をしてきた笠間焼は、一つ一つ陶芸家の手で丁寧に作られており、多くの人々を魅了しています。以下に笠間焼の歴史と、食器ができるまでの工程を紹介します。

笠間焼の歴史 

笠間焼の歴史は江戸時代（1772～1781年）にまで遡り、2022年で250周年を迎えました。笠間市の久野半右衛門が、信楽の陶工・長右衛門の指導で焼き物を始め、窯を築いたことのが始まりとされています。当初は瓶などのお酒や水を入れるためのものが多く作られていましたが、焼き物の頑丈さから食器などの日用品が多く作られるようになり、職人が力を入れて作り始めました。後に、全国各地から、職人を目指す若者たちが日本の茨城県に集まり、窯業指導所にて職人としての技術を磨きました。手作りで一つ一つ丁寧に作られる笠間焼は古くからの伝統を受け継ぎながらも、新たな感性や技術を柔軟に融合させて発展してきました。プラスチック製品が多く溢れる時代の中でも、絶大な信頼を誇るのは、笠間焼の魅力のためと言えるでしょう。

 
Koshiroの笠間焼食器ができるまで

1. 原土採掘
まず、笠間焼のもとになる粘土を堀ります。笠間粘土や蛙目粘土が主に使われる粘土で、鉄分を多く含むのが特徴です。
2. 粘土づくり
水を掘って得た粘土に混ぜて練ります。水簸（すいひ）の手法や、機械を使って混ぜます。

3. 菊もみ

全体を均質にするために、空気を抜きます。菊もみという名前は、菊の花びらのように練っていくことに由来しています。

4. 形づくり

ここでやっと、ろくろ成形です。形作りを習得するためには10年修行が必要と言われています。形作りは、物によって成形方法を変えており、ろくろ成形、型起し成形、手ひねり成形があります

5. 素地加飾
次に、模様などを彫るデザイン付です。泥掛けやはけ目などの方法を用いて、また、粘土の素地が柔らかいうちに竹などを用いてデザインします。

6. 乾燥

日陰乾燥や天日、熱風などで食器を乾燥させます。乾き具合が均等ではないとヒビが入る可能性があるため、慎重に行います。

7. 素焼
傷が無いか念入りに確認した後で、食器を窯に入れて約10〜15時間ほど、800度くらいで焼成します。

8. 下絵付

食器に絵の具をつけます。鉄やコバルトで絵を描くこともあります。釉薬とのバランスを見て濃さを調整していきます。

9. 釉薬をかける
素焼き、絵付けが終わったあとに、浸し掛けや流し掛けなどの手法を使って、手で釉薬をかけます。釉薬の種類は黒釉や白マット釉などがあります。

10. 本焼

欠陥がないか再度入念に検査をします。検査が通れば窯詰をしていきます。1250度〜1300度の温度で、約20時間もの間じっくり慎重に焼いていきます。

11. 仕上げの検査
食器を窯から出し、底を滑らかにする仕上げをします。そして、最後にひびや割れがないかを確認して、検査を通れば完成です。

結論
 多くの手作業での工程を経てやっと完成した食器は、同じものは一つとしてなく、それぞれがオリジナルの作品です。現代で主流の機械での大量生産された商品とは異なり、人の手は日々変化し、それが作品に現れます。笠間焼を見て何を盛り付けしようかとワクワクしながら考え、実際に使ってみてその機能性の良さに満足し、皆様と楽しい食卓での思い出を共にする、そんな食器をKoshiroが提供できれば幸いです。